IMITATION LOVELESS
闇夜の暗闇に包まれている部屋は月明かりだけで照らされている。
部屋に完備されているシャワールームからは水しぶきの音が聞こえる。
脱衣室にはドレスが置かれている。
暗がりの中、優夜と刹那はベッドの上で背中を合わせて座っている。
シャワーの音を聞き入る様に瞼を下ろす。
「…刹那」
「なんだ?」
優夜は右手を少しずつ、滑らせるように動かし、刹那の左手に指を絡ませる。
一瞬だけ反応する刹那だったが、直ぐに指を絡ませる。
刹那は顔を少し捻り、優夜を横目で見る。
優夜の蒼い髪が月明かりに照されて妖しく輝いている。