IMITATION LOVELESS
「なんだ?」
「……愛って…不完全だよね…」
「…?」
優夜は絡ませている指をほどき、刹那の腕に自らの腕を絡めた。
微かに震えている優夜の体を刹那は優しく撫でる。
しかし、優夜はただただ震えるだけで何も反応しない。
「安心しろ、憐はお前を嫌ったりしない…」
「……でも」
刹那は寂しげな瞳をしている優夜の腕を掴み、ベッドに押し倒す。
優夜の蒼い髪がベッドに散らばる。
刹那の紫色の長い髪が優夜の鎖骨を撫でるようにさらり…と落ちてきた。
「優夜 完全な愛なんて、ありはしないんだ」