Melt
巻き起こる
「ねぇ、遠山さん。これ三問目間違ってるんだけどわざと?」
「え?」
なんか不穏な空気を感じて後ろを向くと女子がもう一人の女子に向かってノートを投げていた。
女って怖いよな。
たまに。
「私が間違えるようにそうしたんでしょ?」
「そんなことしてないよ!」
三問目は初音も俺も突っかかったところだ。
というか、全然話がみえない。
自分でやるはずの課題の間違いで他のやつを責めてどうするんだ。
そんなことが顔に出てたのか、初音が眉根を寄せてため息をついてくる。
「あれは、課題を遠山さんにやらせてたの。私たちが話してたから答えが違うのが分かっちゃったんだよ。」
悪いことしたかも、と呟いて、またため息。