Melt



完璧に地雷だった。




沙羽が大きくため息をつくのが聞こえて、沙羽の方を振り返る。




「おれ、やらかしたよな?」




「えぇ、完璧に。」




「ばっか、九十九!!みんな触れないようにしていたのに。」




沙羽ならともかく、大地にも怒られてへこむ。




ばちんって。




机にうなだれて動けない俺の背中をかなりの衝撃が襲う。



「いってぇ。」




「さっさとおっかけて。九十九。」




顔をあげれば沙羽が手を痛そうにさすりながら言った。




「責任とって、初音の笑顔を取り戻して。」



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