GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
女は冗談ではないと判断したのだろう。
急いで上着を着て、顔面蒼白になりながら部屋を出て行った。
それと同時に、煌月は口を開いた。
「本当に、ソラがやったのか?」
煌月は眉の両端を下げ、悲しげな表情を浮かべる。
まるで、ソラはそんな奴ではないっていう口調ぶりだね。
残念ながら、そういう人だったみたいだよ?
「そう、ソラっていう人がやったの」
はっきりした口調で言ってやった。
すると、煌月は目を伏せて小声で言った。
「……わりー。ソラは俺の兄貴だ」
何かが切れる音がした。