GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
金髪で頭から血を流している瀕死状態の生臭い男が、ゴミ捨て場で倒れていた。
……いや、もはや捨てられていると言っても過言ではない。
嘔吐を催す程のただならぬ異臭が鼻を打つ。
さらに、倒れている男の頭上を数匹のハエが飛び交っていた。
プーン、プーンと……。
……私は不良と呼ばれる生き物が大嫌いだから助けたくないし、関わりたくもない。
いや、関わってはならない。
私は、あの“約束”を守り通さなければならない。
……だが、私はそこまで心が狭い人ではない。
さすがに、この男が可哀想に思えてきた。