GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜


「オイ、茉麗。さっきから口に出してるぞ」



……な、何だとっ!?



なんたる失態!!



「……それは左様か。申し訳ない」



私は、右隣に座っている煌月の顔色を恐る恐る窺う。



……あー、ヤバい。



ご立腹煌月様が降臨している。



さすがに言い過ぎたって、お、お主!!



今にも頭の血管が切れそうだぞ!?



まずは深呼吸して怒りを抑えて!!



ほら、吸ってー、吸ってー、吸ってー、吸って――…



「なぁー、茉麗」

「な、何でしょう!!」

「本題に入って良いか?」

「……誠に申し訳ない」



頭の中に、まだ“大”という言葉が残っていることに、物凄い罪悪感を感じた私であった。



< 128 / 370 >

この作品をシェア

pagetop