GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
…――ジャリ。
砂を踏み潰した際に出る音が、路地裏にやけに大きく鳴り響く。
……私の背後に誰かがいる。
物凄い威圧感を感じる。
どうしてだろう。
振り返ったら、THE ENDって感じがする……。
「ねー、君。ここで、何をしているのかな?」
……君って、私のことだよね……?
「君、聞こえてる?」
「……」
私は手に汗を握りながら無言のまま振り返り、
「コウガに何か用でもあるのかな?それとも……これ、テメーの仕業か?」
私の背後で、喧嘩腰でうんこ座りしている茶髪のソフトモヒカン男を見て、目玉が飛び出そうなくらい見開いた。