GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
* * *
夜の一時。
近所の神社は、沢山の人で埋まっていた。
それなのにも拘わらず、
「茉麗ちゃん、明けましておめでとう」
煌月と姫輝と合流出来たことが、奇跡のように思えた。
私は昔から人込みが苦手なタイプで、一人で人込みを掻き分けて煌月たちを探せる程の図太い神経は、残念ながら私にはない。
だから、人込みを掻き分けることなく、すぐに煌月たちと合流出来たことにホッとした。
だがしかし、結局は参拝しに行く人波に、私たちも加わらなければならない。
……絶対無理だ……。