GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
煌月はやはり面白い。
もっと早くに出会っていれば良かったのにね。
人生を無駄にすることはなかった。
沢山笑っていたに違いない。
煌月につられて私も笑い出す。
そして、目を細めたまま、煌月に聞いた。
「煌月は、神様に何を願ったの?」と……。
煌月は笑うことをやめ、凛とした声で言った。
「俺は東西南北の族を全てまとめ、治安を良くするのが夢だ」
それを聞いて、度肝を抜いたことを今でも覚えている。
もしかしたら、『迅麓』のことを、煌月のことをもっと知りたいと思い始めたのは、この時からかもしれない。