GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
そして、いかにも高そうな黒革の長ソファーが二つも置いてあった。
そのうちの一つのソファーに私は寝かされており、もう一つのソファーの上には銀で“十代目総長”と刺繍された黒の特攻服が置かれていた。
……特攻服……。
私、生きているのに全く嬉しくない。
脳内で、“ここは危険だ”って警報を発している。
第二の危険が間違いなく迫っている。
に、逃げなきゃ!!
見回した限り、窓から逃げることは不可能。
窓の位置が高い。
とすると、逃げ道はただ一つ。
あの扉しかない。