GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
そうだ。
よーく、考えてみるとおかしい。
“『虎牙』のNo.2。……さすがに知っているだろ?煌月と仲が良い、あんたは”
席替えした際、郁斗は確かにそう言った。
なら、何故私が煌月と仲が良いことを知っている?
私、煌月と出会って一カ月も立っていない。
……おかしい。
「……郁斗、私と煌月の関係をどこで知った」
そう言って、郁斗を見据える。
目を逸らしてはならない。
私には郁斗が何を考え、何を企んでいるのかが分からない。
そして、
「茉麗にしては遅かったな?その質問」
半笑いの郁斗の言葉に後悔した。