GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
「……初詣で」
「……え?」
「煌月たちと、東区の神社へ初詣でに行っただろ」
……あー、そういうことね?
私、そこまで馬鹿ではない。
おおよその話は理解出来た。
つ・ま・り、
「郁斗もその神社に、たまたまいたのね?それで、私たちを目撃した。そうでしょ」
「あぁ」
ほら、やっぱりそうだ。
そして――…
「郁斗以外にも、その光景を見られた恐れがあるって言いたいんでしょ。例えば、自分にとって邪魔者である煌月を消したいと思っている奴とか?」
「……さすがだな。ご名答だ。お陰で説明する手間が省けた」
郁斗は、ほんの少しだけ口角を上げた。