GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
「あっ、起きた?」
私は顔を上げ、声がした方に目をやる。
そこには、黒い特攻服を羽織っている茶髪のソフトモヒカンが扉の前に立っており……。
恐怖の思い出が、フラッシュバックで脳裏に蘇る。
間違いない……。
コイツだ。
コイツの所為で私は気を失った。
コイツが現れなかったら!!
私は憎悪の念を抱き始める。
それを知らないモヒカンは、
「気分はどう?」
生まれつきであろう、その怖い顔に似合わない笑顔を浮かべながら、私に歩み寄る。