GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜

｢ねぇ、茉麗｣

｢な、何でしょう!!爽良様｣

｢どうして、チロルチョコ?手抜きはいけないよ?｣

｢それは違う。断じて違う!!｣

｢……何が違うのかしら?｣

｢私、金欠なんだって!!板チョコ一枚も買えない、貧乏人さ!｣



私のこの話を聞いて、きょとんとする爽良。



｢……それ、本当なの?｣


えぇ、そうともっ!!



爽良よ。



これは本当。



断じて嘘ではない。



私は大きく縦に首を振る。



爽良はいつもの柔和な目つきに戻り、



｢そうならそうだと早く言ってよ。勘違いしちゃったじゃん。もう、そういう時は私を頼ってよー｣



微笑を浮かべていた。