GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
「半開きで寝ていたって本当!?」
こっちの方が大切だ。
私は体を捻り、さっき私の頭上で会話していたであろう二人に聞き出す。
二人は一瞬きょとんとして、
「オイ、慎。こいつ、なかなかのキャラだぞ?」
「この状況でそうきたか。マジ、おもしれぇ」
笑い転げていた。
……この状況って、どういう状況?
私は首を傾げる。
……あれ?
ここはどこ?
私は誰?
私は木ノ本茉麗。
……よし。
自分の名前は覚えている。