GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
いや、まさかだよね?
その音と声が、段々大きくなっているのだが……。
ここに近づいてきていないかい?
もはや、集まってきていないかい?
「し、慎!!」
「どうした?茉麗」
「いや、どうしたじゃないでしょ。何故、あんたはそんな呑気に構えていられるんだ!ちょっ、外の様子を私に見せなさい!!」
「茉麗は、ソファーに黙って座ってろ」
「はぁー!?何ですって!?あんた、私に喧嘩を売って――…」
「もう戦争は始まっている」
私は息を呑んだ。
いや、呼吸をするのを忘れた。
…――もう、後戻りは出来ないらしい。