GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
…――なら、尚更自分の名前が大嫌いであろう。
おそらく、自己紹介する度にクラスメイトに冷やかされていたんだろうなぁー……。
うん、目に浮かぶよ。
けど、安心して?
私は人をからかうような心の狭い人間ではないから。
……てか、ほんと同情するわ。
そう思いつつ、次々と食べ物を口の中へ運ばせる。
「ところで、君の名前は?」
姫輝はにっこりと微笑む。
あっ、そっか……。
私、まだ名乗っていなかったもんね。
教えなきゃ。
私は口の中に入っている食べ物を飲み込み言った。