GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
「人に好かれる努力をしやが――…」
「テメーに何が分かる」
「……はい?」
「黙って俺の言うことを聞いてりゃあ良いんだよ!!」
この腹立たしい慎の発言に言い返している暇などなかった。
私の顔面に向かって、素早い右ストレートを入れようとする慎。
その右ストレートを反射的にかわすたのは僥倖(ぎょうこう)だと思う。
てか、コイツ。
今、本気で私の鼻をへし折ろうとしたよね!?
私は慌ててすさる。
……ヤバい。
やってしまった。
どうやら又しても、相手の堪忍袋の緒を切らす素晴らしい才能を発揮させてしまったようだ。