GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
この部屋から私を出させてくれないのなら、私の居場所を『迅麓』のみんなに知らせれば良い。
私の視線の先には金属バット。
私の俊敏さをナメるなよ!
私は地面を蹴り、金属バットが置かれている所まで一直線に走る。
そして、金属バットを握り締め、近くの窓ガラスを思いきり割る。
バリンッ!!
甲高い音が部屋に響く。
なかなかの音だったが、これだけじゃあ駄目だ。
私は空気を思いきり吸い込み、
「煌月ーっ!!私はここよ!!私、殺されるー!!!!」
急かすような事を喚きながら、もう一枚窓ガラスを割る。