GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
* * *
チュンチュンと雀の鳴き声が聞こえる。
何かポカポカしていて温かい。
てか、眩しい。
私は眉をひそめながら、ゆっくりと目を開ける。
……見知らぬ天井。
カーテンの隙間から陽光を浴びている私。
……うーんと、この状況は何?
私は上体を起こし、目をパチクリさせる。
……柑橘系の匂いが微かにする、このベッド。
暖房の効いた必要最低限のものしか置かれていない、殺風景の部屋。
ベッドに寄りかかってあぐらをかいている煌月。
スースーと規則正しい寝息が聞こえる。
そして、壁に掛けられている時計に目をやる。