GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
不自然な挙動をせず、平静な態度で質問出来た私に拍手したい。
やっぱり、私って頭の切り替えが速い――…
「何、拉致されてんだよ。このゴリラ」
「……は?」
ゴリラだと?
私はグッと眉間にシワを寄せる。
これって間違いなく、私に喧嘩を売ったよね?
上等だ。
あんたの方が、ウホゴリラ――…
「すっげー、心配したんだぞ?馬鹿野郎」
額に手を当て、ため息まじりに言う煌月。
込み上げていた怒りが静まる。