GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜


――目の前には煌月がいて……。



一瞬だけ、優しく笑った。



けど、すぐに複雑そうな顔をして、



「今回は運良く無傷で助かったけど、次はねぇ。頼むから、無茶だけはしないでくれ。俺、茉麗だけは一生手放したくねぇんだ」



私を強く抱き締めた。



煌月の抱き締める力が凄く強くて、少し息苦しい。



それでも、私も煌月に負けないくらいキツく抱き締め、



「本当は怖かった。ちびりそうなくらい怖かった。けど、煌月に会いたい一心で死ぬ気で頑張ったの。今思い返せば、謝って済む問題じゃない。分かってる。分かってるけど、心配かけてごめんなさいっ!」



そう涙ながらに心から謝った。



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