GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
ほんと、謝って済む問題じゃない。
『黒龍』のしかも総長に対抗するなんて、とんでもないことだ。
もしかしたら、大怪我を負ったかもしれない。
どうして私は、後先考えずに行動してしまうんだろう。
「もう二度と、無茶はしない」
「……」
「もう二度と、心配は――…」
「茉麗が倒れているのを見て、一瞬心臓が止まった」
「……」
「顔面蒼白」
「……」
「けど、茉麗が無傷で息をしているのに気づいた時は安堵した」
「……」
「誰よりも一番安堵した」
「……」
「そろそろ、俺の気持ちを分かってくれよ」
「……え?」
煌月は、私の両頬を両手で包み込むようにして押さえる。