GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
「まぁまぁ、しょげるなって。俺が羨ましいんだろ?美人な爽良が、俺の彼女――…」
「17個」
「……へ?」
「俺が女からチョコを貰った数だ」
意地の悪い笑みを浮かべながら、ようやく悠の方に視線を向ける郁斗。
悠は口をポカーンと開けたまま、目をぱちくりさせていた。
哀れな悠よ……。
今から謝っておくよ。
ごめんね?
女から貰った郁斗のチョコの数が、また増えるんだ。
私の所為で……。
「おっ!茉麗、おはよう」
「おはよう、郁斗。ついでに、悠もおはよう」
私は二人に挨拶をして、机の椅子に腰を下ろす。