GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
「今日は『廉』には行けないから、これを篤さんに渡してちょうだい。どうせ、店に寄るでしょ?」
「……チッ。篤さんにもかよ」
「なんか、舌打ちが聞こえたんだけど」
「……気のせいだろ」
うわっ、気のせいだろで済ませようとしてるし。
「ちゃんと、篤さんに渡して。頼んだよ」
「……」
「……郁斗?」
「……」
「……返事は?」
「……はい」
郁斗は、何故か肩を落としながら篤さんのチョコを鞄の中にしまった。
……篤さんに渡してくれると良いが……。
あー、心配だ。