GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜


「……あっ、コウガ。目が覚めたんだ。特攻服はそこのソファーの上に置いてあるから」



姫輝は金髪男の方を振り返り、必死に笑いを堪えながら言った。



……姫輝、待って?



この人、さっきまでゴミ捨て場で餓死していた人だよね?



てか、確かその特攻服には、“十代目総長”って刺繍されていたよね?



それより、今『コウガ』って……。



ま、まさか!!



「迅麓の総長がいなくて、こっちはかなり焦っていたんだからな」



……チーン。



人生の終わりを告げる音がした。







…――この人が、あの『迅麓』十代目総長、加賀美煌月(カガミコウガ)だと初めて知った瞬間であった。







< 36 / 370 >

この作品をシェア

pagetop