GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
「お前、名前は?」
……何故、煌月は私の名前を聞く?
そんなに知りたいなら、姫輝から聞けば良いじゃん。
てか、どうせ数日たてば煌月の記憶から綺麗さっぱり消えるでしょ?
忘れるような名前をどうして……。
疑問に思いながらも、
「……茉麗」
と呟く。
すると、煌月は後頭部をかきながら、
「ゴミ捨て場で倒れていた俺に、弁当を譲ってくれてありがとな、茉麗。マジ、助かった。俺、女神が舞い降りてきたと本気で思った」
目を細めながらはにかむ。
め、女神って、そんな大袈裟な!!
私だって、美味なカツ丼を食べさせて頂いたし……。