GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
あー、駄目だ。
手に……腕に……。
意識してしまう。
だって、かなり密着してるんだもん!!
本当はね?
私は煌月のジャケットを掴むつもりでいたの。
それなのに煌月が、
「俺にしっかり掴まらねーと危ねーぞ?」
そう言って、私の両腕を自分の腕に巻きつかせたんだ。
もう、あまりの不愉快さに鳥肌が立ってしまった。
だから、煌月の腰から手を離そうとすれば、
「テメーの頭、脳みそが出るくらい割られてーのか」
と、血の気が引く程、ご冗談には聞こえない低い声を煌月が発したものですから……。