GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜
私は真摯な顔つきで言った。
「ここまで送ってくれたお礼に、一つ忠告しておくよ」
「忠告……だと?」
「そう。もう二度と私に近付くな」
「……は?」
「あんたの為でもあり、私の為でもある」
「……」
「無意味なプチ戦争を起こしたくないでしょ?」
私のこの話を聞いて、煌月は眉をひそめ言った。
「それはどういうことだ?何故、プチ戦争が起きるんだ!?」
私は、その煌月の質問を笑顔で無視する。
「人の噂も七十五日」
「は?」
「今の『迅麓』の総長さんは、何も知らないみたいで助かるよ」
「オイ、茉麗は一体――…」
「それから、私の名前。綺麗さっぱり忘れた方が身の為だよ?」
「……」