GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜

   *   *   *

実は、私が通い続けている塾は、北区の繁華街に建っている。



だから、煌月たちと遭遇するんじゃないかとソワソワしていたが、無事に予備校に辿り着いた。



そして授業も終わり、後は帰宅するのみだと考えていた私は大馬鹿者だった。



予備校の前に、様々な色の風船を持っているウサギさん。



……明らかに怪しい。



いや、きっと幻覚だろう。



最近、疲れてるから、有り得ないものが見えているだけだ。



……だが、私は念のため目をこする。



……。



……。



……おかしい。



どうやら、幻覚ではないのね?



ウサギさんが、無料で人に風船をあげている。



< 77 / 370 >

この作品をシェア

pagetop