RealLove~心の傷から生まれた愛~
突然そんな事を言うから私は、変な声が出てしまった。
『やっぱり似合わないでしょ?』
やり場の無い手をワンピースの裾に持って握る。
「店員さーん!!これ下さい」
『え!?』
またまた何を言うんだ。
『悪いからいいよ!!』
私は本気で買おうとしている帝くんを止める。
「プレゼント。似合ってるし、今日付き合ってくれたお礼も込めて」
そう言って帝くんは会計の方へ行ってしまった。
『………』
私は何も言う事も出来ず、帝くんが戻ってくるまでその場で立っているだけだった。