RealLove~心の傷から生まれた愛~
私は決意を決めて『さようなら』…それだけ言って電話を切った。
『さてと…』
私は痛む手を押さえながら途中だった階段を登り始めた。
「あ。あの子…」
すれ違う人からそんな声が聞こえた。
また陰口言ってるみたいだけど、全部聞こえてるよ…
『…ふぅ。』
今の私にもう怒りも悔しさも無い。
屋上に出ると、夕方なのに蒸し暑い空気が私を襲った。
私は周りに誰も居ないのを確認する。
『………』