RealLove~心の傷から生まれた愛~
「榎南。お前はお人好し過ぎだ」
そう言って久しぶりにみた翔の笑った顔。
「とりあえず、ここから離れようよ」
翔の言葉に気付く。
辺りは暗くなっていて、どのくらいここにいたんだろう…
『……』
私は翔に支えられながら手すりを登って反対側に行く。
「ほら」
私は手すりの下にある段差を越えるのに不安があった。
ここを超えたらまたこの世界で生きなくちゃいけないと言う事に…
でもそう思ってる間に翔に腕をグッと引かれ翔の隣に居た。
「もうこんな事するなよ?」
翔はどうしてここが分かったんだろう…
『ごめんね』
不思議に思いながら私は迷惑かけた事を翔に謝った。
でも知らなかった。