手紙でXXXして。
振り向くとそこには見慣れた眼鏡の青年の姿があった。


「木村先生、こんにちわ。」

あたしはぺこんと頭を下げると、木村先生はにっと笑った。

「ひかりちゃんと一緒ってことは、多賀君の病室だったんかな」

「ひかり?」

あたしが不思議そうに問うと、そっぽを向きならがら彼女が答えた。

「あたしの名前よ」


相変わらず憮然とした表情をしてるが、木村先生とあたしが話はじめてから、腕をくんだり、右中指で左手の甲をかきはじめたりして、なんだか居心地が悪そうにしている。


そして木村先生は木村先生で、一応あたしの方を向いてはいるが、
目線が時々違うところにいっているのに気がついた。



ひかりさんのこと見てる?


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