手紙でXXXして。
「みのる?」
あたしが顔をあげると、車椅子をキイキイならして実がこちらに近づこうとしていた。
けれども ひかりさんがおらず、肩だけでどうにか車椅子車輪をまわし、なんとかあたしに近づこうとしてきた。
「来ないで」
「嫌だね」
いつ車椅子から転げ落ちてもおかしくない様子で一歩、一歩、肩をのばして、タイヤを回す。
あたしは動けないまま、少しずつ近づいてくる実をじっと睨んだ。
「こないでよ。あたし、今、あんたが猛烈に羨ましいのに」