手紙でXXXして。
「知ってる」
また一歩。
「じゃあなんでくるのよ」
また一歩。
「そばにいきたいから」
そしてまた一歩。
「あたしは嫌よ!あんた見る度に、 あたしは自分が情けなくなるのよ!」
腕がなくても絵を描く実。
脳が欠けてなにもできない自分。
彼を見てると、嫉妬してしまうみじめな自分を突きつけられる気がした。
実の顔が目の前にきた。
「かがんで」
強い視線に負けてあたしは思わず、目をつぶり屈んだ。
父から振るわれた一度きりの暴力を思い出した。
また殴られる。
そう思った。