手紙でXXXして。
「大丈夫、なわけ、ないじゃない」



静かに涙を流す、ひかりさんの姿は美しいかった。

けど


気付けば、ぽたぽたと水滴が、あたしの空色のワンピースに落ちていく。


ああ、あたしも泣いてるんだ。


ひかりさんとあたしは暫く黙ったまま視線も合わせず、ただただ泣いていた。



「美女二人の涙するって姿も美しいけど、どっちかというと笑ってるのを見るのが好きなんだけど」


木村先生はこの熱い季節だというのに、タイヤキをほおばりながら、近づいてきた。



「木村先生、季節感ゼロですね」

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