手紙でXXXして。
「初めてきいたんだけど、そんな話…」


あたしは憮然とした顔で裕介を睨んでしまった。

すると裕介は眉間にしわを寄せて、にらみかえした。

「お前、校庭の隅で絵を描いてただろ。あいつ部活中にお前のこと、よく見てたよ。で、事故の前の日、明日こそお前に声かけるって意気込んでた」


太陽が、雲に隠れ、空気が湿っていく。


ああ、
雨がふる。


あたしはとっさに裕介の手を掴み、近くにあった喫茶店に入った。



ざぁざぁと空が音をたてて、雨が降り始めた。



「もっと詳しく聞かせて」
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