手紙でXXXして。
裕介はカフェオーレを、あたしはハーブティーをオーダーする。

実から初めて手紙を貰った時も雨の日だったな。


「お前、ほんとなんもしらねーんだな。あいつ、あんなにお前のこと見てたのに」

裕介は雨を眺めながら、そういった。


実と同級生という彼は
全く彼とは見た目も
性格も正反対だった。


実は色素が淡く華奢で、
遠目で見ても、
華やかな容姿をし、
やたら愛想がよくて
へらへらしてるが掴み処がなく
本音を見せない。


裕介はがっちりとした体格で
男性的な彫りの深い、
顔だちをしている。

わりと口調は不躾で、先程のおそらく実に対する捨て台詞といい結構内心は熱く、わかりやすい性格してんじゃないかなぁとあたしはつい分析してしまった。


実が奔放な芸術家なら

野武士って感じだな、この人は。
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