手紙でXXXして。



「私が、ぜんぶ殺したの。大事なもの、傷つけられたら困るから」





紅いきれいな彼女の唇が笑みの形をつくってすこぉし、歪んだ。





ねぇ、人を虫ケラみたいにみないでくれるかしら。

あたし、別に大事なもの、傷つけてるつもり、ないけど。




かたん。

彼女が古びたドアを開けると

思ったより大きな音がした。

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