手紙でXXXして。
「なんかさ、チハルさん描いてたら、泣いてる子どもの姿が見えたんだよ。で、あと雪が見えた」


そういって彼は、自分が描いた少女の背後をあごで指し示した。



あたしはおそらく笑いとばしただろう。



そこに雪が淡く積もる自転車の姿が見えなければ。


まるであたしの視線を隠れるように、ひっそりと描かれていた。


「みのる」



「なに?」

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