エンジェルティアーズ
暗闇の中で
「あー、やってらんね。」


修は苛立ちながら、
深夜の雑居ビルの中から飛び出した。



ビルにはヒビが入りそこを何度も修復された跡がはっきりと
ついている。



稲妻のように入ったヒビが本来の壁の色とは違う色で塗られていて、
老朽化した建物をより目立たせていた。



修は肌寒い深夜の街を進んでいく。


いつものコンビニで煙草を買うためだ。


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