エンジェルティアーズ
「あーだの、こーだの仕事で疲れてんだから、早くして。お前さん、このままここにいたら凍死するよ。」


「…わかった。駅まで連れてって。」


「まぁ、さっさとしろよ。」


女は男にしがみついた。


修の背中に冷たいものが張り付いた。


修は割と軽い女を背中に乗せ、ゆっくり歩きだす。



「あのさー、お前駅までって俺を殺す気?」


「なにが?」


「こっから駅まで30分以上歩くんだけど。」


「嘘!!そうなの?」


「そうなのじゃないよ。知らないのこの辺?」


「知らない。てか、さっき20分って言ったじゃん。」


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