放課後ノンシュガー
「す、き……」
うわごとみたいな私の声に、彼は柔らかく微笑む。
「きみもほんとは、もう俺のこと好きでしょ?」
「ち、が……」
「俺が他の女子と話してるのさえ嫌だったくせに」
半ば無意識、だけどどこまでも天の邪鬼な自分がほとほと嫌になる。
今さら頷くこともできずに、何も言えないままでいると、
「そんな顔、しないで。キスするよ?」
からかうような口調で、だけど真剣味を帯びた瞳で。
まだ何も、答えられずにいるうちに。
触れた唇を、受け入れていた。
「身体は正直、だね?」
妖しく笑って囁かれた言葉に、ぞくり、未知の感覚が背筋を走る。