放課後ノンシュガー
「じゃあその、私、やることあるから」
うっかりペースに呑まれそうだった気がする。
流されるな、私。
「手伝うよ」
「いや、大丈夫です」
「だめ」
「意味が分かりません」
私が嫌がることはしない、と前に聞いたような気がする。
なのに、だめって何だ。
「澪ちゃんは全部ひとりでやろうとするから。──高いところ、届かないでしょ?」
余計なお世話、と言いたいけれど、思い当たる節にハッとする。
そういえば、私がやるからいいよ。って、そんな言葉できっと仕事を奪っていた。
もうひとりの図書委員のあの子から。