ONESTAR
ナツキの腕を乱暴に振り払う。

立てるっつーの。

「ご機嫌ナナメだね、彼氏。」

「弟なんです。」

ねーちゃんにこそっと耳打ちしたナツキに、何を思ったかねーちゃんは、本当のことを言った。

きょとんとナツキは俺を見た。

似てねーよ、半分しか血、繋がってねーからよ。

「帰ります、ごちそうさまでした。」

ねーちゃんは、すたすたと出口に向かい歩き出す。

慌てて俺も後を追う。
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