ONESTAR
「店長さん、ごちそうさまでした。」

ドアを開けながら、ねーちゃんが厨房に向かって言った。

「ありがとう、トモミちゃん。」

店長は厨房から小さく手を振った。

「気をつけて、トモちゃん!」

ナツキは、大きく両手を振る。

「弟がいるんなら安心だよな。」

スズキは、片手を少しあげただけだ。

「スズキさんももう帰りなよ。終電なくなるよ。」

「何だと!俺がいなけりゃおまえ、ここに帰って来れなかったんだぞ!もう少し優しく……」

「はいはいはい。」
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