ONESTAR
カウンターでスズキとナツキが言い合いをするのに笑顔を返し、

ねーちゃんは、ばたんとドアを閉めた。

「ありがとう、ヨシアキ。ごめんね。今日は変なことにつき合わせちゃって。」

さっきのテンションのまま、笑顔を向けるねーちゃんの顔を見て泣きそうになる。

ねーちゃんの芝居はまだ終わらない。今、店を出たのに。

ここには俺しかいないのに。

ねーちゃんはまだ芝居を続けるつもりだ。
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