ONESTAR
頭を下げたままなので、店長がどんな顔して話を切り出したのかわからない。

「どうして、イタリア料理店やりたいの?」

そこ!?

そこ突くか。

考えてないっつーの!!

「ええっと。」

頭をフル回転させながら、顔を上げる。

ナツキと店長が二人して真摯な顔で俺を見てる。

「あの。」

……ナツキ、頼む。

口の周り拭いてくれ。

気が散って考えがまとまらないっつーの。
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